以前、サファイアで北斗七星をイメージしてお造りしたお客様より、隕石を入れたぐい呑の御注文を頂きました。
御注文は頂きましたが、隕石ですと厚みもあり、形も不揃いで通常の作り方(石留め)では出来ませんのでどうしたものかと考えてしまいました。
そこで、鍛金や搾りの方法でなく、指輪枠等を造る鋳造の方法で作ることにしました。
通常は切り取って削るワックスを溶かして器に入れてカップ状にし、
隕石を押し付けて其々の形をつけ、その後石膏に入れて熱して型を造り、そこに銀地金を注入します。
そして、窯から出された状態では870g程有りました。
このままでは重すぎてカップとしては使い物になりません。
隕石を留める部分を修正しながら、ぎりぎりまで擦り込み、僅かな小端の部分で隕石を固定し、460gまで落して完成しました。
ちなみに、中央の四角状の隕石は今年2月、ロシアのチェリャビンスクに落下した隕石が折り良く手に入りましたので、入れました。
その他、アメリカの隕石ハンターが世界各地で採取した隕石や、隕石が落下した際の高圧・高温で地表が天然ガラスになった物が入っています。
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