以前店長日記に記しましたが、最近一段とシルバー製品(特に指輪)の修理のお問い合わせが増えました。
ほとんどの方が、買ったお店も含めて修理を断られてのお問い合わせです。
折角のお問い合わせですので、極力お断りしないようにと努めておりますが、銀地金の特性と申しますか金やプラチナ地金より2工程ほど手間が掛かり、費用に反映してしまいます。
指輪のサイズ直しを例にしますと、リングを切断してサイズを詰めたり伸ばしたりしますが、この際銀地金は熱伝導が良すぎるため石の付いた物は必ず外す必要があります。
爪で留まっている石は爪を起こして外し(この際も地金が柔らかいため折れることがあります)ますが、伏せ込みや彫留めと呼ばれる埋めてある場合は、ある意味壊す必要があります。
そして、ガスバーナーで切り口を塞ぐ際に全体が真っ黒になりますのでこれを仕上げて白くします。
只シルバー製品には多く黒くしたものが有りますので、白くしたものを更に酸化させて一部だけ黒くする、あるいは黒メッキを掛けるということもします。
それから銀地金の色合いを楽しむ場合は仕上げて終了ですが、そのままでは徐々に酸化して黒くなりますので、ならないようにロジュウムメッキや艶を出す為にニッケルメッキを掛けたりします。
このような工程が全て修理代金に反映してしまいますので、シルバー製品は購入される時は比較的安価ですが、修理する際は金・プラチナ製品より高額(料金目安約¥3,000~6,000)になってしまいます。
弊店では、それぞれに御了解頂いた後慎重に修理させて頂きます。
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