当時のアントワープオフィスです。
十数年間小売部門に従事して多少のダイアモンドの知識は持っていると、ある種のうがった思いが打ち砕かれた事は前述した通りですが、その1つがルビーやサファイアなどの色石と呼ばれる石は、産地の違いで綺麗さも違うため価値も違うのは承知していましたが、ダイアモンドは鑑定書の等級の違いで価値が変わると思い込んでいました。
ところが、多くのダイアモンドを見ているうちに
透き通り方が違うことを思い知らされました。
主に見ていた石が南アフリカ産で、素晴らしい透き通り方でした。
(但し、南アフリカ産全てがではありません)
恥ずかしながらここで初めて、採れた
産地によりこんなにも
原石の綺麗さが違うという事を知りました。
それまでは「ダイアモンドの価値は4つのCで決まります」と教えられてきました。
つまり、カラット・カラー・クラリティ(内包物の有無)・カットの4つです。
この4つの等級さえ良ければ価値があると教えられてきました。
しかしながら、
等級が上でもあまり透き通っていないもの、
下の等級でも素晴らしく輝いているものと、それまでの自分の持っていた知識の浅さを恥じるようになり、今日に至るまでその思いが残っています。
結論は、
ダイアモンドの価値である美しい輝きは原石の素材の良さに適切なカットによって生まれるとの想いになりました。
続きは次回に・・・。
画像はアントワープの市庁舎です。
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