普段、「宝石は流通経路が複雑で値段もよく解らない」と言われます。
宝石は大部分(真珠・サンゴを除く)が海外から輸入されていますので、見えにくいのだと思います。(真珠・サンゴも南洋真珠等一部輸入品もあります。)
私が宝石業界に入った40数年前の頃の大まかな区分としては、輸入、大卸(メーカー)、仲卸、小卸、小売店に区分けされていました。(輸入は専門業者だけでなく、大卸も輸入業を兼務しています)。それと、全ての部門に関わる加工業務があります。
私の宝石との関わりは、百貨店の宝石・貴金属売り場に配属されたのがスタートでした。
小売部門ですので商品は、大卸、仲卸業者から製品になったものが納められるのが大半で、裸石はまれでした。
当初、恥ずかしながら宝石に関する知識は全く無く、経験を積んでいく中で取引先の営業マンや、宝石専門書・鑑定機関のセミナー等で知識を習得してまいりましたが、今思いますと浅く広くの売る為の知識で、専門知識ではありませんでした。
一般に業界内では、勤務先が変わったり、独立したりした場合も最初に携わった部門(例えば卸部門に入ると卸、小売部門に入ると小売)を続ける傾向があります。
私自身も、途中勤務先も変わり、独立した時も小売業務を18年間続けてまいりました。(この間、後年ダイアモンドバイヤーに転業するとは夢にも思いませんでした。)
お話を元に戻しますと、今日の流通経路ですが、長きにわたる景気の変動に伴い、販売方法もテレビショッピングをはじめとする通信販売の台頭により、仲卸・小卸部門が縮小され、一部ではメーカーから直接通販業者や小売店に卸売されて、皆様のお手元に届けられるように変わってきています。
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